私事、仕事柄「伝統」という言葉が いつも近くにいます。
一般的には「伝統」と言われると 「守らなきゃ!」 というニュアンスが強いようですが、 私は全くそのようには考えておりません。 守るべきは象徴としての皇室伝統 私たち庶民の領域は時代に揺られ流されながら 常にたくましく変化を繰り返してきたものです。
仏の道には「伝灯」という言葉があるそうです。 「伝灯」=法脈を伝えること。
灯された火は時代の風の前に、 ときに激しく、ときに消えそうになりながらも 常に誰かが油を注ぎ続けて火が灯り続ける。
油を絶やすと火が消える… これを油断というそうです。 常に前を向いて、時代を読みながら、 心を配る、その結果を「伝統」というのかもしれません。 |
▲色の深みへの探究心から生まれた 「五十回染」 |